国土交通省の所管する公益財団法人「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」の発表よると、相談内容の、実に4割以上が“屋根・外壁に関するトラブル”ということがわかっています。残念ながら心ない塗装業者によるトラブルも多く、「どの業者なら安心して依頼できるかわからない」という消費者の声は高まる一方です。そんな中、良い業者を見極め、住宅塗装リフォームを成功させるためには、どうすればよいのでしょうか?
たとえば塗装時、塗布量(使用する塗料の量)が塗料メーカーの規定より少なかったとします。しかし、完工後スグは美しく仕上がっているようにしか見えないのです。そして問題が発生するのは、時間が経ってから。塗布量の足りていない場所は、本来の耐久性を発揮することはできず、工事後しばらくしてから劣化がはじまります。この時間差こそが、塗装工事の恐ろしさでもあります。
そして、このスグには見抜けない手抜き工事は、塗装時だけでなく、洗浄や下地処理など、さまざまな工程で起こり得るのです。
見積書を手にしたとき、どこを確認しますか?多くの方が、まず価格を見るのではないでしょうか。それでは、その次は、いかがでしょう。ここで「何が書いてあるのかわからない」と業者任せにしてしまったことで、『追加工事・追加請求が発生した』『塗装すると思っていた箇所を塗ってくれなかった』などのトラブルが生まれてしまうことがあります。
見積書には、塗装面積や使用する塗料の量など、確認しなければならない重要なことが書かれています。しかし、消費者に知識がないのをいいことに、曖昧な見積書を提出し、ずさんな工事をする業者も少なからず存在しているのです。
安い買い物ではない塗装工事。何社かの見積書を比べる際にも、ついつい価格にばかり目がいきがちです。その安さが企業努力の賜物であるならばいいのですが、そうではないことも少なくありません。できるだけコストを下げようと、違法行為の簡易足場を利用したり、他の現場で余った塗料を使いまわしたり、下請け業者に安値で発注したりと、その安さには様々なトリックが潜んでいる可能性もあるのです。
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